お若い方なら美容外科と聞いて、まず思い浮かべるのは二重まぶた治療や隆鼻術、バストアップ治療やプチ整形といったところになるのではないでしょうか。いわゆる、ルックスとスタイルに関する「美容メニュー」が美容外科のメインであることは確かなのですが、一方で、今どきの美容外科の中心を占めている部分、その多くはアンチエイジング治療とかぶるところ大なのです。特に、高齢化の進む我が国では、将来のアンチエイジング治療の根幹をなす医療として、美容外科がおおいに期待されているのです。
美容外科に携わるドクターの多くが、専門の美容外科の他に、複数の医療科目を多角的に修得しているケースが多いことはご存知でしょう。大抵の美容外科のクリニックが形成外科・内科・耳鼻咽喉科・皮膚科・歯科・眼科・神経科・泌尿器科・婦人科などを併設していることからもそれが判りますね。院長先生などメインのドクターがこうした複数の科目を修めている場合や、総合病院的に多くの科目とそれぞれの専門医を揃えている大がかりなクリニックなど、ケースは様々です。
こうした医療全般にわたるそれぞれの科目で、現在日本で最も重要視されている事柄こそ、他ならぬ老化の問題なのです。老化に伴う様々な肉体的支障をいかにクリアしていくかというのが、これからの医学全般の大きなテーマになって来るでしょう。かつての美容外科でも、加齢に伴う容色の衰えをいかにカバーしていくか、いかに若返りを実現していくかというのは重要テーマではありました。
近年はそれに加えて、内面の健康により重点を置いて配慮した治療が美容外科で研究・実践されているわけです。具体的には、細胞そのものの自己再生能力に着目した「再生医療」の大胆な導入が、美容外科の世界でもどんどん進んでいます。数年前から大いに注目され、ブームが続いているプチ整形を中心に、より肉体にやさしい美容外科というイメージが一般にも認知されるようになってきました。
美容外科、という呼び名そのものが、すでに意味的に見直されるべき時期にきているのかもしれません。実際、切らずに治すプチ整形では、永続的な形態の維持という問題がかつては言われてきたわけですが、プチ整形の維持期間はどんどん延びています。そうなってくると、むしろ肉体そのものの自力再生を方向づける「アシスト的」な意味合いを持たせた治療が、今後の美容外科では主流になって行くのかもしれません。